動物(牛、鹿、ウサギなど)の骨や皮から作る膠は、ゼリーを作る材料のゼラチンや、化粧品や食品に使われるコラーゲンとまったく同じものです。膠ゼラチン = コラーゲン。つまりたんぱく質です。
膠は、高温では液体ですが、低温になるとすぐ固体化するという特性があります。この性質を生かして、古くから木や竹を貼り合わせる接着剤として利用されたり、絵 の具や墨を作る材料として使われてきました。
米のりは、接着するまでに1日以上かかりますが、膠はわずか5秒で接着できる優れた瞬間接着剤です。
逆に、膠は米のりのようなセルロース(植物繊維)ではないため、耐久年数として は40~50年しかもちません。そこで膠は、家具や集成材には使わず、早く接着させて、 上から圧力をかける床材の貼り付けに活用しています。
漆喰の場合も同じです。市販されているものには、化学のりが使われていますが、「無添加住宅」オリジナルの漆喰は、江戸時代に使われていた、「ぎんなん草」を使用しています。ぎんなん草は、みそ汁の具として食用もされている海藻です。ぎんなん草を溶かした「ふのり」は水に弱く、剥がしやすいので、障子の張替えに最適だったのです。
昔の人は、自然素材の特徴をうまく利用し、使い分けていたのだなと、つくづく感心してしまいます。(引用:化学物質を使わない、世界で一番自然に近い家無添加住宅!)