外壁・しっくい
白いしっくい壁はやがて雨や風で汚れてきます。しかし、それは無添加住宅の特徴である、壁自身が通気する性能のためです。漆喰壁は多孔質であるため雨が降ると水分を吸収しますが、晴れると水分を放湿する性質を持っています。そのため、水分の蒸発が遅れる北側の壁や、日当たりの悪いところ、庇の内壁面では、空気中の微生物などが付着して黒く点状に汚れ始め、コケなどが発生することがありますが、構造上は問題ありません。
お手入れ方法
サッシ際の雨だれなどは、ブラシで水洗いするだけでも随分きれいになります。
また、クエン酸5%水溶液を作りスプレーで吹きかけると、クエン酸が漆喰の表面を溶かして、汚れも一緒に洗い流すことができます。
洗浄後は水道水で酸を十分洗い流します。クエン酸洗浄は漆喰を塗って1年以上経ってからお試しください。
大きな面で汚れてきた場合は、一面をしっくいで上塗りする方が良いでしょう。
内部しっくい壁
しっくいの表面が乾燥するまでに、季節によっては2週間程かかります。
新築時から半年程は、結露が発生しやすくなりますので、除湿や換気をこまめに行ってください。(完全乾燥は、木造で約半年)漆喰の独特の臭いも、乾燥とともにしなくなります。また、加湿器の使用はできるだけ抑えてください。漆喰の吸湿・保水能力を超えた場合、結露を起こしカビの原因となります。湿度70%を超えると除湿が必要となります。
お手入れ方法
落書きや、万が一カビが生えた場合などは、サンドペーパーまたはカッターナイフで削り落とし、でんぷん糊を塗ってください。
天井や壁などにホコリ毛玉が付いた場合は、薄いポリエチレンのエンボス付き手袋(100円ショップやホームセンターなどで手に入る、使い捨ての手袋。ゴム手袋は×)で壁をなでるように擦るときれいに取れます。
※特にダイニングなどの油を含んだホコリは、掃除機や毛バタキ・雑巾などでは取れません。さらにホコリが付着して広がるので使用しないでください。
補修方法
欠けた場合は、「補修用しっくい」に水を加えて充填してください。小さなキズなら、水に溶かした漆喰を塗りこむだけで補修できます。
塗り替え方法
漆喰がついてはいけない部分(床など)を養生します。補修用しっくいに水を入れて溶かし、やわらかくなったら目立たないところで試し塗りをしてください。(水と補修用しっくいの量の目安は1:1です)
※補修用しっくい:通常の漆喰から繊維分を取り除いて、ちょっとした補修に使用できるように開発した商品です。
補修作業などで木部がしっくいで汚れた場合は、すぐに酢で拭き取ります。しっくいが乾いてしまった場合は強酸の薬品(シュウ酸・希塩酸など)を塗って2~3分してから拭き取ります。なお、薬品の取り扱いには十分ご注意ください。
内部無垢材フロア
無垢材の特徴
空気が乾燥する冬場は、床板と床板の間に隙間が空きますが、梅雨時期になると元に戻ります。ホットカーペットや床暖房・温風暖房器具の使用時にも隙間が空くことがあります。(ホットカーペットの連続使用に関しては特に注意が必要です。)
無垢床材は、収縮するため床鳴りがする場合があります。響くような高い音は、床がなじんでくると次第に納まります。
お手入れ方法
表面にかさつきを感じるようになったら、ワックス塗りをしてください。
補修方法
凹みの補修は、へこんだ箇所に水を含ませます。スチームアイロンでもOKです。
しばらくすると木の繊維に水分がしみこみ、ほとんど元通りに復元されます。
繊維質が切れてしまったキズは復元できません。
石材
お手入れ方法
外部石材(玄関ポーチの御影石など)
水を全体に含ませ汚れを浮かせて、デッキブラシなどで水洗いしてください。次第に自然なツヤが出てきます。
また、高圧洗浄機でも汚れを落とすことができます。
コーラルストーンの黒い汚れは、アルコールで掃除します。黒いシミが取れない場合は、塩素系洗剤で漂白します。
※塩素系洗剤は人体に害がありますので、使用時は注意が必要です。
ホーロー製品
お手入れ方法
キッチンのシンク・浴槽・洗面ボールなどのホーロー製品の水垢は、メラミンフォーム系スポンジで磨いてください。
木部・米のり集成材
お手入れ方法
天然素材の特性上、湿度により収縮、反り、小さな亀裂が発生します。作動に影響がある部分は削り調整、おがくずを入れた米のり、市販の木パテなどで補修します。
カビが生えた場合は、消毒用アルコールで拭き取ってください。
クローゼットなどの折戸は、使っているとキュルキュルという音が発生します。その場合は市販の潤滑剤をつけてください。
また、金物がゆるんでいないか定期的に点検し、締め付けをしてください。
ドアノブ・丁番・水栓金具
お手入れ方法
真鍮の表面をクリア塗装しているものは、塗装が剥がれて変色するため研磨材なのは使わずに乾拭きか、水拭きをしてください。水栓金具は、いつも乾いた状態にしてください。
無塗装のものは時間の経過により、自然なブロンズ色に変化します。また、ブラスクリーナーなどで磨くと、輝きが戻ります。
その場合、化学物質過敏症の方は、重曹や灰汁を使って磨いてください。
アイアン仕上げの場合は、乾拭きをします。
サビが出てくるようであれば、薄く油を付けて拭き上げてください。(中性洗剤は使用しないでください。)
無添加住宅お手入れセット
上記のようなお手入れをするための道具が一式揃った「無添加お手入れセット」を、お引渡し時にお渡ししています。
「無添加住宅お手入れセット」に入っているセット内容、使い方、お手入れの仕方をご紹介します。
※「無添加お手入れセット」のお渡しは、無添加住宅のオーナー様に限ります。
お手入れセットに入っているもの
オリジナル天然無添加ワックス、温湿度計、カッター、クエン酸、軍手、ゴム手袋、シャボン玉せっけん、スポイト(注射器型)、スポンジ、セスキ炭酸ソーダ、ぞうきん、万能油、ピカール、プラスドライバー、補修用しっくい、メラミンフォーム、養生テープなど(五十音順)
これらはメンテナンス・補修に限らず、家にあったら便利な道具が入っています。
※イラストは、イメージです。実際とは異なる場合がございます。
メンテナンス講座
オーナー様のための住まいの補修、お手入れ、メンテナンスの方法などの勉強会を開催しています。
無垢床のキズや凹みの直し方、ピカールの使い方、キャビネットなどの扉の丁番調整の仕方などをお伝えしています。
実際に家でやってみる前に試したいという方は、メンテナンス講座へご参加ください。
メンテナンス日記
オーナー様の暮らしに役立つ情報をブログやYouTubeで発信しています。
お困りの時、過去の記事を検索してみると、お探しの情報が見つかるかもしれません。